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タイで事前に見えている輸送のピーク

公開日 2026年9月7日 · 約2分で読めます

ピークは不意打ちとは違う。輸送計画を壊す日の大半は、その会社がすでに持っているデータの中に、数週間から数か月前から見えている。それでも計画は壊れる。事前に車両台数へ換算した人がいないからだ。

ピークには2種類あり、扱い方は正反対になる。ひとつはカレンダーに書き込まれていて動かせない。もうひとつは自社が作ったもので、たいていは営業目標が原因であり、解体できる。この2つを見分けることが作業のほとんどを占める。

カレンダーのピークは0.5ポイント単位で測れる

タイ工業経済局は月次の工業指数を2種類公表している。原数値と、季節調整済みの数値である。原数値を調整値で割ると、その局自身による「カレンダーだけが1か月に何をしているか」の推計が得られる。仏暦2564年から2568年までの完全な5年で平均すると、全国の鉱工業生産指数は次のようになる。

月 カレンダー要因 5年間のレンジ
1月 103.7 103.4 から 103.7
2月 101.4 100.9 から 101.8
3月 110.1 109.7 から 110.3
4月 92.5 91.9 から 93.4
5月 101.9 101.2 から 102.6
6月 99.3 99.1 から 99.5
7月 97.2 96.8 から 97.8
8月 98.7 98.3 から 99.2
9月 98.0 97.4 から 98.7
10月 98.9 98.5 から 99.3
11月 100.0 97.8 から 100.8
12月 97.4 96.9 から 98.2

3月はトレンドを約10%上回り、4月は約7.5%下回る。3月から4月へは、月の大きさが16%落ちるということである。

重要なのはレンジの列だ。3月は5年のすべてで109.7から110.3の間に収まり、4月は91.9から93.4の間に収まっている。3分の1も外れうる予測ではない。タイのカレンダーが持つ繰り返しの特徴であり、0.5ポイント程度の幅で安定していて、昨年の時点で分かっていたことである。

出荷指数も原数値のまま同じことを示す。各年をその年自身の12か月平均で基準化すると、3月は完全な5年すべてでその年の最高月であり、4月はそのうち4年で最低月である。

年 3月 4月
仏暦2564 114.88 94.67
仏暦2565 114.41 96.43
仏暦2566 112.57 92.37
仏暦2567 107.88 94.07
仏暦2568 108.32 93.32
仏暦2569 110.99 93.87

月は小さくなる。1日は小さくならない

ここが、月次の数字で車両を手配する人を誤らせるところである。

仏暦2568年を見る。工場出荷は3月の108.32から4月の93.32へ、13.8%下がった。月として読めば4月は静かに見え、月次数量から作った計画は車両を減らして手配することになる。

そこで稼働日を数える。2025年3月は祝日が1日もなく、稼働日は21日だった。4月は祝日が4日ある。チャクリー記念日が日曜に当たり4月7日月曜に振り替えられ、ソンクランの3日間である4月13日、14日、15日により4月16日水曜が振替休日になった。4月の稼働日は18日である。

指数を日数で割る。3月は1日あたり5.16、4月は5.18。稼働日あたりで見れば、2つの月の差は0.5%に満たない。 4月の月間が13.8%小さくなったのは、21日のうち3日を失ったからであって、仕事が消えたからではない。

これは運用に直接効いてくる。トラックは日単位で借りるものであり、月単位ではない。月次予測が14%下がったからといって4月の車両計画を14%削る事業所は、稼働するすべての日に車両が足りず、しかもその不足分を、全国の他社が同じことをしているまさにその1週間に、短い予告で買うことになる。

逆向きの罠は3月にある。トレンドを10%上回り、しかも稼働日が満数ある月は、1日が本当に忙しい月であって、単に月が長いのではない。その月には本当に車両の追加が要る。

自社の数字で同じことをする

全国の数字は方法と規模感を示すものだ。22部門の平均であり、自社の季節性ではない。自社の季節性は自社の出荷記録の中にあり、取り出すのに半日あれば足りる。

  • 3年以上の出荷実績を月次で取る。単位はトンでもバーツでもなく車両日にする。売買されている単位は車両日である。
  • 各月をその年自身の12か月平均で割る。その年の平均で割ることが成長分を取り除く操作であり、残る形がトレンドではなく季節性になる。
  • 各月の数値を年をまたいで平均し、平均だけでなくレンジも書き留める。
  • 各月をその月の稼働日数で割って1日あたりの数字を出す。車両手配になるのはこちらである。

どう扱うかを決めるのはレンジである。3年を通じて狭い幅に収まる月は季節分の見込みであり、来年の確約計画に入れるべきものだ。大きく振れる月は季節性ではなくランダム変動であり、ランダム変動への答えは安全在庫と短期の傭車であって、常備車両を増やすことではない。後者を前者のように扱うことが、年に2回しか使わない能力を抱え込む原因になる。

月の中に潜むピーク

同じ作業を、1年の中の月ではなく、1か月の中の日に対して行う。直近6か月のすべての出荷を、構内を出た日付に対してプロットする。ほとんどの物流拠点で同じ形が出る。最初の3週間は平坦で静かで、月末に壁がある。

これを文献の中で最もよく測っているのが、非耐久消費財の大手多国籍企業のブラジル拠点を、システムダイナミクスと顧客26社への聞き取りで調べた研究である。2007年、同社の月間販売数量の平均57%が、月の最後の5日間に販売・請求されていた。すべてのチャネル、すべての地域でそうであり、20年以上続いていた。

その研究からは、数字そのものより重要な発見が2つある。

ひとつは、その会社が何を信じていたかである。経営層は、ピークは業界固有のもので社外に原因があり、他の方針は取りようがないと考えていた。モデルは逆を示した。ピークは社内で生成されていた。利益目標と実績の差が、期末に営業へ値引きを促していたのである。顧客は値引きが来ることを学んで待つようになり、それが翌月の差をさらに広げた。

もうひとつは、その費用である。輸送、在庫、保管、荷役、時間外のすべてが直接影響を受けるが、ピークと費用が表に出るまでには遅れがある。この遅れがあるために、誰も両者を結びつけない。中長期では請求額はまったく増えず、数量と総費用だけが増えたため、総利益は減った。その会社は自社の売上を二度買っていたことになる。

タイの月末がトラックに溶接されている理由

国によっては、売上の圧力がかかった会社が、物を動かさずに書類だけ動かすことができる。タイではできない。その理由は正確に知っておく価値がある。どの日付なら動かせるかも同時に分かるからだ。

歳入法典の3つの条文が、請求書を引渡しに固定している。

  • 第78条(1)。 物品の販売では、付加価値税の納税義務は物品の引渡しの時に全額発生する。それより早く発生するのは、引渡し前に所有権が移転したか、代金を受領したか、税額票を発行した場合のみで、しかもその行為に対応する範囲に限られる。
  • 第86条。 登録事業者は販売のつど税額票を作成しなければならず、その納税義務が生じた時に直ちに作成し、買主に交付しなければならない。
  • 第83条。 申告は課税月ごとに行い、その月に販売があったかどうかは問わない。課税月の申告と納付は翌月15日以内に行う。

合わせて読むと、引渡日が売上計上日である。したがって請求額で測る営業目標とは、月の最終日の深夜までにトラックが実際に構内を出ることで測る目標にほかならない。タイの月末の駆け込みは悪癖ではなく算術であり、目標がそう書かれている限り、営業に丁寧に頼んでも何も変わらない。

同じ3条は出口も示している。引渡日でないものはすべて動かせる。顧客が注文を出す日、こちらがピッキングして積付けを準備する日、顧客が自身の取引条件の中で受け取ると見込む日である。月末をならすとは、注文を前に引くことであって、請求を後ろにずらすことではない。これは税務ではなく商取引の変更である。

ピークの費用を車両で計算する

稼働日22日、出荷業務が440車両日ある1か月を考える。確約した車両日の費用を8,000バーツ、短い予告で買う日の費用を10,000バーツ、つまり25%割高とする。自社の2つの数字に置き換えてほしい。この2つの差が大きいほど、以下のすべてが高くつく。

均等にならせば、この月は1日20台を要する。20台を確約すれば22×20×8,000で3,520,000バーツ、外部購入も遊休もない。

次に、作業量の40%を最後の4日間に寄せる。ブラジルの事例よりは穏やかな設定である。最後の4日は1日44台、残りの18日は14.7台を要する。

確約台数 支払う車両日 遊休日 外部購入日 総費用
14 308 0 132 3,784,000
15 330 6 116 3,800,000
18 396 60 104 4,208,000
20 440 96 96 4,480,000
25 550 186 76 5,160,000

ピークのある月で最も安いのは14台の確約で3,784,000バーツである。同じ440車両日の仕事を均等にならせば3,520,000バーツで済む。仕事量ではなく月の形が、月あたり264,000バーツ、輸送費のおよそ7%を食っている。 年間では3,168,000バーツが、仕事が来た順番だけのために出ていく。

途中までならすだけでも、その大半は取り戻せる。最後の4日間の比率を40%から25%へ動かすと、最適な確約は18台、3,608,000バーツになる。この変更ひとつで月あたり176,000バーツの価値がある。

平均で確約するのが最悪である理由

20台を確約する行、つまりその月の平均をもう一度見てほしい。遊休が96車両日、外部購入が96車両日である。

この2つが一致するのは、この例に限った偶然ではない。常に成り立つ。ちょうど平均で確約すれば、払ったのに使わなかった日数は、算術上、必要だったのに無かった日数と必ず等しくなる。同じ能力に二度払い、表の中で最悪の費用になる。

ここでピークのある月は、意外な振る舞いを見せる。月のピークが尖っているほど、確約すべき台数は減る。増えるのではない。平坦な月では正解は20台、総仕事量がまったく同じでピークのある月では14台である。ピークの日は、筋の通る価格では常備能力で覆えない。だから常備車両は普通の日の水準まで下がり、ピークは買うことになる。算術が許さないのは、ピークを安く買うことだ。それは別の交渉であり、どれだけの車両を確約すべきかが年の大きさではなく週の形で決まる理由でもある。

4つのレバー、難しい順に

目標の測り方を変える。 ブラジルの研究の中心的な発見は、目標の期間そのものがピークを作っているということだった。当月の請求額で測る営業目標は、第78条があるためにタイでは月末の引渡しの壁を生む。受注で測る目標や、期間をずらしながら測る目標はそれを生まない。原因を取り除くレバーはこれだけで、残りは症状の管理である。そしてこれには研究が測った代償がある。切り替えの過程で1期分の見かけの売上を手放すため、利益は先に下がってから上がる。これを物流部門の中で決裁できる人はいない。だから研究は、この話は年間の業績に責任を持つ人と、財務の言葉で行うしかないと結論している。

顧客ごとに出荷日を公表する。 顧客ごとに週2、3日の出荷日を決めて示す。これは設計として月をならす方法で、費用はかからない。受注締切が見た目より価値を持つのと同じ仕組みである。

最後の4日間に値段をつける。 29日の配送は、まったく同じ12日の配送より高くつく。多くの運送事業者は月を通じて一律の運賃なので、その差は今のところすべてこちら側にある。月末の割増より、最初の3週間に受け取ることへの小さな割引のほうが社内では通しやすく、動く注文は同じである。

月末の値引きをやめる。 これが最も直接的で、最も難しい。値引きこそが顧客に待つことを教えており、一巡するたびに翌月の差が広がる。

顧客が作り、あなたのところに来るピーク

そのピークが自社で直すべきものだと結論する前に、もうひとつ確認がある。消費者が実際に買う量の小さく安定した変化は、サプライチェーンをさかのぼるにつれて増幅される。あなたと消費者の間のどの段階も、独立に、それぞれのロットサイズで発注しているからだ。工場のゲートに届くころには、棚先のわずかな動きが激しい動きに見えることがある。

実務的には、月末の一部は自社のものではないということである。複数の顧客それぞれの月末が重なって、同じ4日間に落ちている。自社の中からそれを解体することはできないが、繰り返すので事前に見ることはできる。大口顧客ごとに、月内の日付別の出荷をプロットする。形が他と違う顧客は、その顧客自身のリズムで運ぶ価値がある。全員が同じ3日に積み上がる顧客群は、緊急対応ではなく短い予告の能力を意図して買う理由になる。

来月に何が残るか

以上のすべての産物は、小さく具体的である。これから12か月の各月について、2つの数字を書けるようになっているはずだ。その月に必要な車両日と、その月の最も忙しい日に必要な車両日である。上に書いたことはすべて、この2つを正直に出すために存在している。

2つが近ければ、資源の手当ては容易で、確約水準は平均の近くに来る。2つ目が1つ目の2倍3倍であれば、計画の中で高くついているのはピークであり、最初に見るべきは運送事業者の料金表ではない。すべての仕事が同じ4日間に届くと決めている社内の規則のほうである。