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6か月後も機能する運送入札のつくり方

公開日 2026年10月6日 · 約1分で読めます

運送の入札は、ある1日の価格です。それを1年使います。

入札の日はすべてが決まったように見えます。路線は並び、見積もりは揃い、妥当な範囲で最も安い価格が勝ちます。その後、市場が動き、荷量は約束した形では来ず、6か月目には、落札した運送会社が、自分で見積もった仕事を断り始めます。入札が失敗したのは当日ではありません。その後に変わるものへの備えが、書類のどこにもなかったからです。

この記事は、その備えを最初から組み込む方法を扱います。入札書類を書く人、多くは調達担当を読者とし、ある路線群でフルトラックロード(FTL)を調達する前提で書いています。

入札が実際に生むもの

米国のMITの研究がこの構造をよく説明しており、タイの買い手にも見覚えがあるはずです。入札が生むのは1社ではなく、3つの層です。

  • 路線ごとの主運送会社。価格を提示し、仕事を引き受けると期待される会社。
  • 予備の運送会社のリスト。多くは落選した入札者で、主運送会社が断ったときに声がかかる。
  • スポット市場。両方が断った仕事の行き先。

論文は、過去の米国の研究をまとめて、おおよそ72%を主運送会社、23%を予備、5%をスポット市場が運ぶとしています。これは米国の数字でタイのものではありません。持ち帰るべきは形です。入札で勝った価格が覆うのは第1層だけで、1年の本当のコストは3層を混ぜたものです。

小さな例で理由が分かります。主運送会社の価格を100とし、断られた便はすべて118の予備に回るとします。論文は過去の米国の研究を引き、市場次第で予備の価格が主運送会社の契約価格を18%以上上回ることがあるとしているので、妥当な試算条件です。論文自身のデータでは、主運送会社の受注率は緩い市場で81.9%、続く逼迫した市場で68.5%でした。

  • 受注率81.9%なら、実際の混合価格は103.3です。入札価格は100です。
  • 68.5%なら、105.7です。

これはスポットに回る便を含みません。スポットはさらに高くなります。入札価格は変わっていません。支払う価格が変わったのです。動いたのは市場だけです。第一の原則は、入札は落札価格ではなく、断られた後の路線コストで評価することです。

価格が古くなる理由:タイの数字で見る

米国のデータがなくても、この問題は見えます。タイのディーゼルを見てください。

バンコクのB7ディーゼル小売価格は、2025年5月から9月まで毎月平均31.94バーツ/リットル、10月は31.31でした。2026年2月は29.94、2026年4月は44.13、6月でも39.25でした。2025年10月に決まり12か月固定された入札は、ディーゼルが31.31のときに価格が決められています。6か月後の2026年4月、ディーゼルは41%高くなりました。

商務省の道路貨物運送サービス指数も同じ転換を示しています。2025年第2四半期は前年比わずか0.3%上昇で、横ばいの1年でした。1年後は11.1%上昇で、ピックアップ類が12.0%、トレーラー類が11.3%でした。指数自体は、これから起きることを事前に警告してはいませんでした。

だから入札書類には、価格が動いたとき何が起きるかを前もって書いておく必要があります。燃料の仕組みはタイの燃油サーチャージにあります。公表されている価格系列、油種、基準価格と基準日、サーチャージの段階の付け方を明記します。この条項は後の交渉に回さず、入札書類に書いてください。上のような変動をまたいで固定価格を求められた運送会社は、最初から余裕分を価格に上乗せするか、6か月目に再交渉に来ます。前者は毎月あなたの負担になり、後者は関係を損ないます。

動くのは燃料だけではありません。運賃の残りの部分には、公表された指数とルールを指定します。たとえば商務省の車種別指数は四半期ごとに公表され、無料で読めます。指数がどれだけ動いたら燃料以外の部分を見直すか、どのくらいの頻度で確認するか、指数が上がるだけでなく下がったときはどうするかを、入札時に決めます。対称にしてください。そうしないと、それを読んだ運送会社はリスクを価格に織り込みます。

荷量は約束であり、運送会社は丁寧に読む

同じMITの論文は、主運送会社が仕事を受けるか断るかを左右するものを調べました。答えは価格だけでなく、荷主であるあなた自身に関わっています。

  • 発注の規則性。 論文は各便について、直前4週間のうち、その荷主がその路線でその運送会社に1便以上発注した週の割合を測っています。この割合が低い路線では、自社トラックを持つ運送会社が受注率90%を保つために必要な契約価格が、緩い市場で約7%高くなりました(論文の例では1便あたり617ドルに対し682ドル、スポット価格は1,000に固定)。逼迫した市場では約2.5%高くなりました。
  • 週ごとの荷量の振れ。 自社トラックを持つ運送会社にとって、振れの大きい路線で受注率90%を保つのに必要な価格は、安定した路線より、緩い市場で17%、逼迫した市場で26%高くなりました。
  • 約定量を超える荷量。 論文によれば、運送会社は、1週間の荷量が約定量の約10%以内ならたいていトラックを手配できるが、20%を超えると対応できないことが多いと述べています。約定量を20%超える便では、自社トラックを持つ運送会社が受注率90%を保つのに必要な価格が、緩い市場で9%、逼迫した市場で約13%上がり、スポット価格にほぼ並びました。

これらは米国の便で測った数字です。タイの路線と運送会社は異なるでしょう。しかしトラックが1日単位で数に限りのある資源である限り、仕組みは同じで、最初の2つは入札の前に直せます。

入札書類の書き方にとって、これは次のことを意味します。

  1. 年間合計ではなく、路線ごとの週単位の形で入札する。 どれだけの輸送能力を確保するかで、その数字の作り方を説明しています。「年間2,600便」とだけ告げられた運送会社は、週50便なのか、1か月に200便なのかを推測するしかありません。
  2. 価格を帯に分ける。 The Handbook of Logistics and Distribution Managementは、単価に保証量を付けた混合価格を説明しています。需要の振れで運送会社の車が遊ばないようにするためです。トラックの場合、各入札者に路線ごとに3つの価格を求めます。週の約定量を約10%まで超える便、10%から20%超の便、それを超える便です。柔軟性にはお金がかかりますが、必要になる前に価格を知っておくことが目的です。
  3. 荷の薄い路線は契約から外す。 数週間に1便しかない路線に12か月の価格を付けても、得られるのは断られることだけです。便ごとに購入するものとし、入札書類にそう書きます。

予備の運送会社と価格を入札時に決める

予備リストは、買い手が見落としがちな層です。誰もお金を払っていないからです。MITの論文では、予備の運送会社は荷主と契約がなく、価格に拘束力がなく、トラックを出すことも緩く期待されているだけです。

だから現実のものにします。路線ごとに:

  • 主運送会社と、名前を挙げた第2の運送会社を選び、両方に価格を求める。
  • 第2の運送会社の価格と、週に引き受けられる便数を書き留める。
  • 断りが何を発動させるかを書く。 たとえば、主運送会社が断った便は、その日の見積もりではなく、入札時の価格で第2の運送会社に回す。

入札時にこうしておくと、交渉力はわずかに下がります。しかし、後で驚くよりはるかに安上がりです。運送会社が仕事を取り合っている間に、第2の運送会社の価格を見ているからです。

運送会社に答えさせるべき質問

Handbookは大型のアウトソーシング入札向けに書かれていますが、2点はFTLの入札にも当てはまります。第1に、全入札者に同じ情報を渡し、ある入札者が質問したら、その回答を全員に回すこと。第2に、決まった形式での回答を求め、同じ条件で比較できるようにすること。Handbookが回答に求めるべきとする項目には、値上げの手順と早期終了の違約条件が含まれます。

FTLの入札なら、すべての入札者が埋める回答票に次の行が入ります。

  • 路線ごと、3つの量の帯ごとの1便あたり価格
  • 入札者が提案する燃料の仕組み(指数、基準、発動条件)
  • 運賃の燃料以外の部分がどう変わりうるか、どんな証拠によるか
  • 入札者が路線ごとに約束する週あたりの最大便数
  • 授与の終了や変更に双方が要する予告期間
  • 入札者が前提とする支払条件

最後の行が重要なのは、運送会社の本当の価格がそこに隠れているからです。30日払いを前提にした見積もりなのに、実際は75日後に入金される運送会社の価格は、票の数字とは別の価格です。

Handbookは、エバーグリーン型の取り決めも紹介しています。12か月の固定価格と成果目標を決め、終了日を定めず、双方に長めの予告期間を置くことで、毎年ゼロから再交渉しなくてすむ形です。あなたも運送会社も関係を続けたいときに検討に値し、更新を崖から見直しの機会に変えます。

テスト:授与の前に6か月目の答えを書く

授与の前に、次の5つの問いへの答えを書きます。書けないなら、入札はまだ終わっていません。

  1. ディーゼルが15%動いたらどうなるか。 誰が払い、いつから、どの公表数字に対してか。
  2. この路線の荷量が3週間、約定量を25%上回ったらどうなるか。 どの価格が適用され、運送会社は何を断れるか。
  3. 主運送会社が1便を断ったらどうなるか。 誰が受け、いくらで、誰が記録するか。
  4. 授与がうまくいっていないとどう分かるか。 初月から、路線ごとに、主運送会社が1回目で受けた回数を数える。追うべき運送会社の指標でやり方を示しています。
  5. いつまた見直すか。 入札書類に、3か月目と6か月目の見直し日を入れる。市場がすでに動いた後で条項の変更を頼むより、前もって決めた日に調整するほうがはるかに楽です。

次の入札の前にやること

  • 路線ごとに、過去6か月の週あたりの実際の便数を取り出す。荷が薄い路線や振れの大きい路線に印を付け、授与から外す。
  • 燃料条項と、燃料以外の指数ルールを、基準日とともに入札書類の仕様の一部として書く。
  • 3つの量の帯の価格と、路線ごとに名前を挙げた予備の運送会社を求める。
  • 決まった回答票を使い、見積もりを並べて比べられるようにする。
  • 見積もりが届く前に、3か月目の見直し日を決める。