この種の手紙には、たいてい数字が一つだけ書かれています。15%、20%、25%。軽油に触れ、運転手に触れ、ときにはニュース記事が添付され、来月1日からの新運賃を求めてきます。
簡単な答えは二つあり、どちらも高くつきます。受け入れれば、自社のルートでは起きていないことにお金を払うことになります。本当にコストが上がった運送会社を突き放せば、古い車両、遅い返信、そして最も車が必要な日の配車拒否が返ってきます。
より良い答えに必要なのは、半日とスプレッドシート一枚です。一つのパーセンテージを、一つずつ確認できる複数の主張に分け、形容詞ではなく数字の入った回答で締めくくります。
一つの数字、四つの異なる主張
値上げ要請は、ほぼ必ず四つの要素の混合で、それぞれに独自の証拠があります。
| 主張 | 何で証明できるか | 誰が確認できるか |
|---|---|---|
| 運賃を決めてからコストが上がった | 2つの日付の投入価格を、各コストの構成比で重み付け | 自社で、公開データから |
| 御社の仕事が変わった | 待機時間、納品先数、1便あたりの積載量、支払日数を見積時と比較 | 自社で、社内記録から |
| 市場が動いた | 該当車種の公表運賃指数 | 自社で、公開データから |
| 元の運賃がそもそも足りなかった | 公開データはない。運送会社自身の数字か他社見積だけ | 市場に聞くしかない |
一つのパーセンテージは、それがどれなのかを隠します。最初の仕事は、これらを切り分けることです。正しい対応がそれぞれ違うからです。コストの主張は計算式で払います。仕事の変化の主張は、自社の荷役場で直す方が安いことが多い。市場の主張は交渉します。「そもそも足りなかった」という主張は本気の話し合いであり、燃料の話に偽装されるべきではありません。
テスト1:運賃を決めた日付を特定する
コストに関する主張はすべて二つの日付の比較で、手紙はたいてい最初の日付をすでに選んでいます。正しい日付は現在の運賃を合意した日です。先月でも、運送会社側の基準点でもありません。
日付は多くの買い手が思う以上に重要です。この18か月、タイの軽油価格は段階的に動いてきたからです。バンコクの月平均、バーツ/リットル:
| 月 | 軽油 |
|---|---|
| 2025年5月から9月 | 31.94 |
| 2025年12月 | 30.81 |
| 2026年2月 | 29.94 |
| 2026年3月 | 32.12 |
| 2026年4月 | 44.13 |
| 2026年6月 | 39.25 |
| 2026年9月24日 | 41.44 |
今日届いた同じ手紙でも、前回いつ運賃を決めたかによって、正当化される幅は大きく変わります。下の表は10輪トラックで、テスト2の方法で重み付けしています。
| 前回の運賃決定 | 当時の軽油 | 41.44への変化 | 当時のコストに占める燃料の割合 | 燃料が正当化する幅 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年半ば | 31.94 | +29.7% | 40.5% | +12.0% |
| 2026年2月 | 29.94 | +38.4% | 38.9% | +15.0% |
| 2026年4月 | 44.13 | -6.1% | 48.4% | -3.0% |
最後の行はごまかしではありません。4月の高騰時に合意した運賃は、今日より高い軽油価格で合意されています。燃料だけで見れば、下がるべきものです。
手紙に書かれた基準日に注意してください。タイの陸上運輸連盟が2026年4月1日から10%で始まる段階的値上げを発表したとき、起点とした軽油価格は29.94バーツで、これは2026年2月の平均です。2月に決めた運賃には公平な基準ですが、2025年半ばに31.94で決めた運賃には誤った基準であり、4月に合意した運賃には大きく誤った基準です。
テスト2:各コストを実際の構成比で重み付けする
軽油が上がっても、運賃が同じ率で上がるわけではありません。燃料はトラックのコストの一部にすぎないからです。正当な値上げ幅は、各コストの構成比にそのコストの変化率を掛け、合計したものです。
正当な値上げ幅 =(燃料の構成比 × 燃料の変化)+(人件費の構成比 × 人件費の変化)+(車両費の構成比 × 車両費の変化)+(運行費の構成比 × 運行費の変化)+(その他の構成比 × その他の変化)
構成比は誰もが推測で済ませる部分です。運送会社はよく燃料は「約半分」と言います。タイ陸運局のコスト調査は、確認できる出発点を示しています。代表的な事業者について、調査日の軽油価格である2017年5月の24.99バーツで、項目ごとに積み上げたものです。
| 車種 | 1 kmあたりコスト | 燃料 | 運転手と助手 | 車両、登録、保険 | タイヤ、潤滑油、修理 | 通行料、事務所、その他 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4輪ピックアップ | 8.25 | 28.2% | 41.3% | 13.7% | 9.5% | 7.0% |
| 6輪、消費財 | 12.66 | 29.8% | 33.2% | 21.8% | 9.7% | 5.6% |
| 10輪 | 17.61 | 34.8% | 23.9% | 28.6% | 8.7% | 4.1% |
| 18輪セミトレーラー | 20.79 | 42.9% | 16.4% | 23.2% | 13.2% | 4.3% |
ここから三つのことがわかります。
**燃料の構成比は車種で決まります。**連盟が述べた総コストの40%から45%という数字は、最も重い車種に当てはまります。ピックアップでは運転手が最大の項目で、燃料は4分の1を少し超える程度です。同じ軽油の変動でも、車両構成によって正当化される値上げ幅は大きく異なります。
**軽油が上がると燃料の構成比も上がります。**24.99バーツでは、燃料は10輪トラックのコストの34.8%です。燃料だけを31.94で計算し直すと40.5%、44.13では48.4%になります。したがって、運賃を決めた日の構成比を使ってください。高騰後に測った構成比を、高騰をもたらした変化に掛けると、上昇分を二重に数えることになります。
**調査の他の項目は2017年の価格です。**賃金、車両、部品はその後すべて動いているため、燃料だけを計算し直すと、今日の燃料構成比をやや過大に見積もります。誤差があるとしても運送会社に有利な方向で、相手に受け入れてほしいテストとしては正しい方向です。運送会社が自社のコスト構成を示してくれるなら、それを使ってください。示さないなら、この表は説明のつく初期値です。
テスト3:すでに動いた分を差し引く
合計する前に、すでに支払済みの部分や、まったく動いていない部分を除きます。
- **燃料条項ですでに支払われた燃料。**契約に4月から運賃を調整してきた燃料条項があるなら、要請に含まれる燃料分はすでに支払済みです。再び含めるのは二重請求です。良い燃料条項と弱い条項の見分け方はタイの燃料サーチャージの仕組みにあります
- **すでに自社ルートを走っている車両。**車両費の大半は購入価格を耐用年数で償却したもので、運賃決定前に購入した車両の月々の支払いは今日も同じです。この項目はゼロです。運送会社が車両を更新したか、より高い保険料で更新した場合は別で、どちらも送ってもらえる書類があります
- **証拠のない人件費。**タイ商務省は2026年第2四半期の運賃上昇の理由の一つに熟練トラック運転手の不足を挙げており、主張としてはありえます。それでも、この運送会社の給与に関する主張であることに変わりはありません。当時と現在の月あたり運転手コストを求めてください。賃金に関するニュースの見出しは、特定の運送会社が実際にいくら払っているかの証拠にはなりません
計算例
10輪トラックのルート。運賃は2025年半ば、軽油が31.94のときに合意しました。手紙は25%の値上げを求めています。
まず、運賃を決めた日のコスト構成を、上の表の10輪の行から、燃料を31.94で計算し直して求めます。次に、その後の各項目の変化を、運送会社が証拠を示した分だけ当てはめます。仮に、運転手コストが8%上がったことを示す給与の集計と、タイヤと修理が10%上がったことを示す整備工場の請求書が送られてきたとします。
| コスト項目 | 運賃決定時の構成比 | その後の変化 | 運賃への寄与 |
|---|---|---|---|
| 燃料 | 40.5% | +29.7%(31.94から41.44) | +12.04 |
| 運転手と助手 | 21.7% | +8%、給与から | +1.74 |
| 車両、登録、保険 | 26.0% | 証拠なし | 0 |
| タイヤ、潤滑油、修理 | 8.0% | +10%、請求書から | +0.80 |
| 通行料、事務所、その他 | 3.8% | 証拠なし | 0 |
| 正当な値上げ幅 | 100% | +14.58、約14.6% |
要請の25%に対して14.6%。差は10.4ポイントで、運送会社はまだそれが何のためかを説明していません。
次に、契約にきちんと機能している燃料条項があるとします。燃料の行はすでに支払済みなので、基本運賃の正当な値上げ幅は**2.5%**です。同じ手紙、同じ車両、同じ軽油価格。重要な数字は、契約がすでに何をしているかで決まります。
テスト4:市場が実際にどう動いたかと比べる
計算式は、運送会社のコストがどれだけの値上げを正当化するかを示します。公表されている道路貨物輸送サービス価格指数は、運賃が実際にどれだけ動いたかを示します。
2025年第2四半期から2026年第2四半期までに、タイ商務省の指数は総合で11.1%、トレーラーで11.3%、ピックアップで12.0%上昇しました。軽油の平均は前者の四半期で31.96バーツ、後者で41.50バーツ、29.9%の上昇です。市場全体では、運賃は軽油の上昇率の3分の1を少し超える程度しか動いておらず、燃料の構成比が予測する水準に近く、軽油の上昇をそのまま転嫁したものとはほど遠いものです。
使うときの注意が二つあります。
- **二つの数字は同じ公表版から取ってください。**指数は改定されます。2025年第2四半期は当初112.8と公表されましたが、2026年の公表では同じ四半期が111.7となり、ピックアップのウェイトも55.41%から57.97%に変わりました。公表版を混ぜると、実際には起きていない1ポイント以上の「変化」を作り出しかねません
- **コストに基づく数字は上限で、市場はそれより少なく払うことが多い。**タイ商務省は2026年第3四半期の見通しで、価格は高水準を保つとしつつ、一部の事業者が顧客維持のために上昇したコストを自ら負担する可能性を指摘しています。計算例の14.6%は運送会社が1バーツ残らず回収する前提で、市場は平均するとそれより少なくしか回収していません
自社の貨物と車種に合う指数の系列の選び方と、それを使った予算の組み方は、運賃が動くときの輸送予算の立て方で扱っています。
テスト5:仕事そのものが変わったかを確かめる
差の一部は、価格とはまったく関係がないことがよくあります。車両が門で40分ではなく2時間待つようになった、1便あたりの納品先数が少しずつ増えた、車両の大きさは同じなのに平均積載量が減った、支払いが30日から60日に延びた。こうした場合、投入価格が何も動かなくても、運送会社の1件あたりのコストは上がります。
自社の記録を、見積時の条件と照らし合わせてください。コストの原因が自社側にあるなら、払うより直す方が安いことが多く、運送会社も直してもらう方を好むことが多いものです。仕事が運送会社にとって魅力を失う運用上の理由と、費用をかけずに改善する方法は、運送会社があなたの仕事を断る理由にまとめています。
テスト6:そもそも足りなかった運賃
テスト1から5を経て残るのは、説明のつかない部分か、運賃が最初から低すぎたという主張です。それは本当かもしれません。競争の激しい入札で決まった運賃や、3年間据え置かれた運賃は、そのルートを適切にまかなえていなかった可能性があります。
どちらが正しいかを示す公開データはなく、燃料に紛れ込ませるべきものでもありません。正直な確かめ方は二つです。
- **市場に聞く。**同じルートについて、同じ書面の依頼内容で2社から見積を取れば、現行運賃が他社の価格より低いかどうかがわかります
- **受けているサービスを見る。**一つのルートでの配車拒否、車両の差し替え、確認の遅れは、そのルートで赤字の運送会社が手紙を書くずっと前にとる行動です
運賃が本当に低かったのなら、その修正分は意識して、名前を付けた項目として、一度だけ払ってください。それは燃料による値上げとは別の判断で、別に記録すべきものです。
回答の仕方
書面で、計算を添えて回答し、一つの対案ではなく、いくつかの部分に分けて答えます。
- **正当なコスト上昇分を、日付を定めて受け入れる。**構成比、二つの日付、二つの価格を示します。運送会社は表の中の数字には反論できますが、「高いように思う」には反論のしようがありません
- **今後は燃料を燃料条項に移す。**参照する公表価格、基準価格、燃料の構成比、見直しの頻度を明記し、次の軽油の変動は手紙ではなく計算式で、上げ下げの両方向に決着させます
- **説明のつかない残りは質問として返す。**それが何の費用かを尋ねます。答えが待機時間、納品先数、支払条件であれば、まず運用上の改善策を提案します
- **価格見直しの手続きを契約に書き込む。**頻度、参照データ、事前通知の期間。入札段階で入札者にこれを明記させるのは標準的な助言ですが、実際に行われることはまれで、だからこそ値上げの手紙は不意打ちで届きます
できるだけ大きく勝つことを目標にしないでください。自社ルートで運送会社のコストを下回るまで押し下げた運賃は、そこにとどまりません。最も古い車両、経験の浅い運転手、繁忙期の配車拒否という形で戻ってきます。
今週やること
- 現在の運賃を合意した日付と、その月の軽油価格を確認する。計算に使うべき基準はそれだけです
- 車種を書き出し、上の表から対応するコスト構成を取り、燃料をその月の軽油価格で計算し直す。運送会社にも自社の構成を求め、示されればそれを使う
- **燃料条項がすでに運賃を動かしていないか確認する。**動かしているなら、何よりも先に要請から燃料を除く
- **車両費はゼロに設定する。**運送会社が車両の新規購入や保険更新の書類を送ってきた場合を除く
- **人件費と運行費について、給与と整備工場の証拠を求める。**証拠のある分だけを当てはめる
- **結果を指数と比べる。**自社の車種、同じ四半期、同じ公表版で
- そのルートの待機、納品先、支払いに関する自社データを引き出し、仕事が変わったかどうかを見る
- **表で回答する。**今受け入れる分、条項に移す分、残りへの質問
運賃の値上げは、コストが上がったかどうかの交渉ではありません。たいていは実際に上がっています。交渉すべきは、どれだけ、いつから、誰のコストなのかであり、この三つにはすべて自分で調べられる答えがあります。
