ある倉庫は毎週、同じ貨物を同じトラックで出荷している。ある日、新しい顧客が自社指定のパレットを求める。あるいは購買部門が、少しだけサイズの違う安いパレットの仕入先を見つける。その週から、トラックは中央に誰も使えない隙間を空けたまま出発するようになる。運賃の請求書の単価は変わらない。変わるのは台数だ。
パレットを選ぶ人は、トラックの積み込みを見たことがないことが多い。この記事では、メジャー1本と10分の計算で、パレットのサイズが支払っているすべての車両に何をもたらすかを確かめる方法を示す。
決め手になる数字はひとつ:内幅
パレットはトラックに列で積まれ、たいていは1列に2枚が横並びになる。だから最初の問いはパレットの面積ではない。2枚を横に並べて荷台の内幅に収まるか、そして幅がどれだけ余るかである。
タイの法律はここに上限を設けている。陸上運送法に基づく省令第60号(2009年)は、貨物車両の幅を車体の最も広い部分で 2.55メートル以下 に制限している。冷凍装置付きの箱型車体は 2.60メートル以下 まで認められる。これらは外寸である。内側では両側の壁の厚みが失われ、断熱材のある車体ではさらに多く失われる。
公表されているコンテナの寸法を見ると、実際にどれだけ減るかが分かる:
| 積載面 | 内幅 | 内長 |
|---|---|---|
| 20フィート・ドライコンテナ | 2,352 mm | 5,900 mm |
| 40フィート・ドライコンテナ | 2,352 mm | 12,032 mm |
| 40フィート・リーファーコンテナ | 2,290 mm | 11,599 mm |
トラックの箱型車体は架装メーカーの図面どおりに作られるため、標準の数値はない。信頼できるのは自分で測った数字だけだ。ただし、以下の計算はどの積載面にも同じように使える。
パレットのサイズごとに必要な幅
ISO 6780 は6つのパレットサイズを定めている。次の表は2枚を横に並べるのに必要な幅と、ドライコンテナ(2,352 mm)およびリーファーコンテナ(2,290 mm)で余る幅である:
| パレット(mm) | 並べ方 | 必要な幅 | 余り(ドライ) | 余り(リーファー) |
|---|---|---|---|---|
| 1,100 x 1,100 | 1,100 + 1,100 | 2,200 | 152 | 90 |
| 1,140 x 1,140 | 1,140 + 1,140 | 2,280 | 72 | 10 |
| 1,067 x 1,067 | 1,067 + 1,067 | 2,134 | 218 | 156 |
| 1,200 x 1,000 | 1,200 + 1,000(1枚を回転) | 2,200 | 152 | 90 |
| 1,200 x 1,000 | 1,200 + 1,200 | 2,400 | 入らない | 入らない |
| 1,200 x 800 | 1,200 + 800(1枚を回転) | 2,000 | 352 | 290 |
| 1,219 x 1,016 | 1,219 + 1,016(1枚を回転) | 2,235 | 117 | 55 |
目立つ点が3つある。
- 1,200 mm の辺を2つ並べると2,400 mm 必要になる。 これはコンテナより広い。法定上限の2.55メートルで作られたトラックでも、片側の壁が75 mm 未満でなければ入らない。多くの箱型車体では、1,200 mm のパレットをこの向きで2枚並べることはまったくできない。
- 1,140 mm 角のパレットはリーファーでは10 mm しか余らない。 ISO は各パレットが最大3 mm 大きいことを認めている。計算上は入るが、実際に両側5 mm ずつで2枚を置けるフォークリフト運転者はいない。
- 1枚おきに回転させないと幅を埋められないサイズがある。 1,200 x 1,000 を1枚は縦、1枚は横に置くと2,200 mm になり、よく収まる。ただしフォークリフトは回転させたパレットを別の面から差す必要がある。そのためには、4面すべてからフォークを差し込める 四方差しパレット が要る。二方差しパレットでは、この並べ方はしばしば積み込めない。
長さは連続ではなく段階的に効く
幅が決まれば、列の数は長さで決まる。列は整数でしか数えられないため、わずかな長さの違いで1列まるごと増えたり減ったりする。
40フィート・ドライコンテナの内長は12,032 mm。1,100 mm のパレット10列で11,000 mm を使う。11列目には12,100 mm が必要になる。コンテナが68 mm 足りないだけで、パレット2枚分を失う。 毎回1メートル以上の床が空のまま走っている。
トラックでも同じことが起こる。内長6,500 mm の車体と6,600 mm の車体があるとする。1,100 mm のパレットなら、前者は5列(10枚)、後者は6列(12枚)積める。車体が100 mm 長いだけで、パレットが20%多く積める。 だから「6輪車」は積載量を表す数字ではなく、車格は出発点にすぎない のである。
1回あたりのパレット数を正しく計算する
幅と長さを組み合わせると、1段に積める最大枚数が出る。以下の数字は単純なブロック配置(各レーンのパレットは同じ向き)で隙間なしとした場合なので、上限として扱ってほしい。実際の積み込みには少しの余裕が要る。
| パレット(mm) | 20フィート・ドライ | 40フィート・ドライ | 40フィート・リーファー |
|---|---|---|---|
| 1,100 x 1,100 | 10 | 20 | 20 |
| 1,200 x 1,000 | 9 | 22 | 20 |
| 1,200 x 800 | 11 | 25 | 23 |
| 1,067 x 1,067 | 10 | 22 | 20 |
パレットのサイズが違うので、枚数で比べるのは間違いだ。運べる床面積、つまり枚数に1枚の面積を掛けた値で比べる:
| パレット(mm) | 20フィート・ドライ | 40フィート・ドライ |
|---|---|---|
| 1,100 x 1,100 | 12.10 m²(床の87%) | 24.20 m²(86%) |
| 1,200 x 1,000 | 10.80 m²(78%) | 26.40 m²(93%) |
結果はコンテナの長さによって逆転する。
- 20フィート では、1,100 mm のパレットが1,200 x 1,000 より1回あたり12%多く運べる。
- 40フィート では、1,200 x 1,000 が1,100 mm のパレットより9%多く運べる。
つまり最良のパレットというものはない。あるのは 実際に使う車両にとって 最良のパレットだけだ。貨物量の大半が1つの車種で動くなら、その車種がパレットを決めるべきで、逆ではない。
台数に換算すると、1,100 mm のパレットで40フィートコンテナ100本分になる貨物は、1,200 x 1,000 のパレットならおよそ92本分になる。どちらのパレットにも同じようにカートンが積み付けられると仮定した場合で、100回につき8回の差である。
高さ:2段目
上に重さをかけられる貨物なら、2段目で同じ床の積載量が倍になる。入るかどうかは足し算ひとつで決まる。
標準コンテナの内高は2,395 mm、扉開口の高さは2,292 mm。1,200 mm の高さに積み付けたパレット2枚で2,400 mm になる。5 mm 高すぎるだけで、2段目がまるごと失われる。 1枚あたり約1,100 mm に抑えれば2段積みでき、上のパレットをフォークリフトで持ち上げて置く余裕も残る。
これが最も安い対策だ。パレットは何も変えず、倉庫がパレットに積むカートンの段数を変えるだけである。ただし段積みできる貨物に限る。段積みできない貨物は、どれほど低くても床面積をまるごと使う。この点は 運送会社が見積もり前に必要とする情報 で説明している。
はみ出し:数え忘れた幅
カートンはパレットの縁からはみ出していることが多い。このはみ出しも、パレットと同じく幅として数える必要がある。
1,100 mm のパレット2枚で、カートンが片側30 mm ずつはみ出すと、1,160 mm の荷が2つになり、2,320 mm が必要になる。ドライコンテナならまだ32 mm 余る。幅2,290 mm のリーファーコンテナには入らない。 パレットのサイズは同じで、変わったのはカートンの積み方だけだ。
はみ出しは破損の原因にもなる。積み込むときに壁にこすれるのは、はみ出したカートンである。だから測るのは空のパレットではなく、荷を積んだパレット である。
パレットの変更が見た目以上に大きな決定である理由
パレットのサイズはすべてに関わる。カートンの積み付けパターン、ラックのビーム、ドックの設備、そして顧客の倉庫が何を受け入れるか。教科書によくある事例がこれをよく示している。ある会社が包装費を減らすためにおもちゃの紙箱をやめたところ、おもちゃをパレットに積めなくなり、2種類目の荷姿を加えざるを得なくなった。その結果増えた保管費と輸送費は、節約した包装費を上回った。
だから次の順番で進め、数字が十分になったところで止める:
- 積み付け高さを変える。貨物が段積みできるなら、2段目が入るようにする。
- はみ出しをなくす。カートンの積み付けパターンを変える。
- 車両内の並べ方を変える。パレットが四方差しなら、回転配置も含めて検討する。
- 車両を変える。今あるパレットに内寸が合う車両にする。
- パレットを変える。前の4つで差を埋められない場合に限り、ラックと顧客を確認してから行う。
今週やること
- 使っているすべての車種の内寸を測る。 最も狭い箇所の幅、長さ、高さ、そして扉開口。運送会社には車格ではなく、内寸を書面で求める。
- 荷を積んだパレットを測る。 出荷量の多い上位5品目について、はみ出しと積み付け高さを含めて測る。
- 1段分を計算する。 横に何枚、縦に何列入るか、2段目が天井と扉開口を通るか。
- 運べる床面積に換算する。 1枚あたりのコスト(1回の運賃を積める枚数で割る)も出す。積み付け高さの変更、回転配置、別の車体など、代案ひとつについても同じ計算をする。
- 結果を見積依頼に書く。 荷を積んだパレットのサイズと枚数を知っている運送会社は、推測で中央の空いた車両を送るのではなく、合う車両を選べる。
覚えておくべき一文
荷を積んだパレット2枚が、実際に手配する車両の中で横に並ぶことを確かめるまでは、そのパレットは「標準」ではない。この確認ひとつが、支払うトラックのどれだけが使われ、どれだけが空のまま走るかを決める。
